2021年02月
2021年02月26日
読書メモ2月下:恩田陸 「六番目の小夜子」「球形の季節」「蛇行する川のほとり」「ブラザー・サン シスター・ムーン」
「六番目の小夜子」恩田陸 1992年
作者のデビュー作で、ちょっと古いけどどうかなと。
地方の高校に言い伝えられた「サヨコ」。三年に一度現れ、災いを起こすか、幸せが受け継がれるか。津村沙世子と言う美しく優秀な転校生がくる。文化祭、卒業期の学園生活、青春が揺れて輝いて心が騒ぐ。
大人直前の若者、心に抱くいろいろな思い。作者は宮城県生まれで青森や秋田に住み、東北の情景が良い。ホラーと言うよりファンタジーに近い 。
〈うら表紙より〉 高校が四つ並ぶ東北の町で奇妙な噂が広がる。「地歴研」のメンバーが出所を追跡調査すると 女性が消えた。次に金平糖のおまじないが新たな噂に、生徒たちは震え。退屈な日常、管理された学校、眠った町。超越的な力が、いま最後の噂を発信した!
「蛇行する川のほとり」 2002年
高校生が姿も心も繊細に描写されていてミステリ小説にリアリティを増す。
〈グーグル ブック解説〉 夏の日少女たちは「船着場のある家」で合宿を始めた。演劇祭に向けて背景の絵を仕上げる。楽しく最高の思い出になるはずだった。美しい少年の言葉で運命の歯車が回り始める。
自伝的な青春小説で詩のような本です。題名は小鳥に話しかけた聖フランチェスコの生涯を描く映画から。 [予告 糾える縄のごとく]地方の高校で課外授業の調査班に偶然なったザキザキトリオ[第一部 あいつと私]楡崎綾音が東京の大学でミステリ研究会に入る[第二部 青い花]戸崎衛がジャズバンドで活動[第三部 陽の当たる場所]箱崎一がシネマ研究会から映画監督へ。自由で解放された大学生活は嫌いだったと言う心の奥は。